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こんな暮らしに、こんな空気 Vol.02「インフルエンザ」と予防

日本では毎年11月から翌年の3月にかけてインフルエンザウイルス(A型・B型)に多くの人々が発症します。
昨年は6月中旬から7月にも沖縄で流行しました。東南アジアでは6月から8月の雨期に流行のピークが起こります。
ウイルスが体内に1個侵入すると、急速に増殖し、24時間後には100万個にも達します。そのため症状は激烈で、突然38℃以上の高熱を発し、悪寒も伴います。全身倦怠感・頭痛・筋肉痛・関節痛をきたすことも特徴です。そして幼少児では、脳炎・脳症を、老人では肺炎を併発して死亡する例もあることは周知のことです。

対策としては、まず予防接種を受けることをお勧めします。接種後も感染することはありますが、症状が軽く済みます。もし体調の異変を感じたらマスクをしてすぐに医療機関を受診しましょう。そして受付で症状を正確に伝えて下さい。検査キットで約10分後に診断が出ます。感染後48時間以内であればウイルスの増殖を抑えるクスリが大変有効です。他の人に感染させない為に、解熱後も2〜3日は内服を継続してください。学校、職場などには行かないようにしましょう。

家族が発症した場合、マスクを着用し個室に一人で隔離しましょう。看病する人もマスクを用い、手洗いとうがいを励行してください。ウイルスは患者さんのクシャミや咳によって飛沫として放出されます。その直後から乾燥して長時間空中を漂っています。室内は定期的に換気しましょう。空気清浄機を使い、空気をきれいにすることが感染拡大の防止に役立ちます。ウイルスを不活化する機種もあり効果的です。当院でも使用しています。室内では適当な温度(17〜22℃)と湿度(40〜60%)を保つことが重要です。清潔な環境作りを心がけ、こまめに掃除してください。

マスクの着用は必須です。ウイルスをカットするマスクも販売されていますが、きめの細かい花粉症用マスクなどでも内側に水分を含ませたガーゼを入れて用いれば、十分効果的に使えます。マスクの効用は他にもあります。患者さんは自分のウイルスを周囲に飛散させないようにすること以外に、自分の鼻やノドの炎症による乾燥を防ぎ、早く治す効果もあります。

ウイルスはいつも私達の身体を狙っています。皆さんご存知のことですが、規則正しい生活を送り、手洗いとうがいを習慣として行ないましょう。わが国でのインフルエンザの最盛期は終わりますが、東南アジアに行く予定の人はこれからも注意してください。また最近では高病原性鳥インフルエンザ対策が全地球規模の課題となっています。新型インフルエンザの流行が起こらないことを祈っています。

著者プロフィール
耳鼻咽喉科かとう医院
加藤 寛(かとう ゆたか)
医学博士
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本気管食道学会認定医
1981年
医師免許取得

1988年
和歌山県立医科大学
耳鼻咽喉科助手に就任

1990年
和歌山県立医科大学
耳鼻咽喉科講師に就任

1993年
和歌山労災病院
耳鼻咽喉科部長に就任

1995年
大阪府泉南郡熊取町に
耳鼻咽喉科医院を
開業し現在に至る。
 

患者さんが集まる待合室には空気清浄機を置いています。

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