近年アレルギー性鼻炎の患者さんが非常に増加しています。この疾患ではくしゃみ、鼻水、鼻づまりの三大症状に悩まされています。このような症状のある方は専門医で受診して的確な原因物質の診断を受けて下さい。

通年性のアレルギー反応を起こす原因として問題となるのがハウスダスト、ダニです。その主なアレルゲンはチリダニ科のヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニです。ハウスダストのなかにはダニの死骸およびその排泄物が多く存在し、病因として深く関わっています。出生直後からこれらの物質と触れるため幼少児期から発症するのが特徴です。この疾患を減らすには、家庭からダニをできるだけ除去して接触する機会を少なくすることが重要な対策となります。
ダニ対策としては鼻アレルギー診療ガイドライン(2005年版)に次のように記載されています。
- 室内の掃除には排気循環式の掃除機を用いる。1回20秒/m2の時間をかけ、週に2回以上掃除する。
- 織物のソファー、カーペット、畳はできるだけ使用を避ける。
- ベッドのマット、ふとん、枕にダニを通さないカバーをかける。
- 部屋の湿度を50%、室温を20〜25℃に保つよう努力する。
こまめに掃除をしていても、ハウスダストやダニはなかなか除去しきれるものではありません。掃除の前にダニのフンや死骸を固めて取りやすい大きさにする噴霧液を利用すると効果が高まるといわれています。最近はダニ用のきめの細かい集塵袋を用いた掃除機が各メーカーから発売されています。ダニのみならずカビ類、花粉などもきれいに吸引除去できるようです。
空気清浄機を用いて居住空間の空気をきれいにすることにより、くしゃみは63.6%、鼻水は54.5%、鼻づまりは85.7%の有効率であった{大山 勝:抗原防除は可能か(ハウスダスト)、JOHNS vol.1 no.7 1985・9 9〜12}との研究データがかなり以前に発表されています。現在ではハウスダストやダニを効率良く除去できる機種が開発され機能は向上中です。効果はさらに上がっているものと思われます。
天気の良い日には直射日光が室内によく入るように窓を開け放ち、風通しを良くして下さい。
お子さんの遊び道具も注意しましょう。ダニが繁殖しにくい素材のオモチャを選んで下さい。ぬいぐるみは頻回に洗濯して清潔を保つように心がけて下さい。観葉植物なども室内には置かないようにしましょう。
年中症状に悩まされ、鼻閉感を強く訴える患者さんには、鼻閉によく効くアレルギー治療薬も開発されています。またレーザーや高周波を用いた鼻粘膜焼灼術も効果的です。耳鼻咽喉科専門医にご相談ください。快適な生活を送れるように頑張りましょう。